【クロスバイク】初心者必見!タイヤの空気圧管理について

クロスバイク購入時に一緒に買うものって何?
そう聞かれたらいくつか思いつくもの出てきますが、その筆頭が「フロアポンプ(タイヤの空気入れ)」です。
ママチャリ買う時に空気入れをセットで買うことはあまり無いと思いますが、クロスバイクの場合は一緒に揃えることを強くお勧めします。
初心者の人は意外に知らない、スポーツバイクのタイヤの常識についてまとめてみたいと思います。

フロアポンプ(空気圧管理)の必要性

クロスバイクのタイヤはシティサイクルのタイヤよりも細いタイヤを使っています。

細いタイヤを採用する理由

シティサイクルに比べて高いスポーツ性能を発揮するよう作られたクロスバイクは、タイヤの幅が細く作られています。
初めてクロスバイク買う人、タイヤの太さに着目してみてください。
ママチャリに比べると、だいぶ細いことがわかると思います。
なぜ細いタイヤを採用するのか?それは「細い方が抵抗が少なく速く走れるから」です。

細いタイヤの特徴

この速く走れる細いタイヤですが、ママチャリの太いタイヤに比べると約3倍もの高い空気圧が必要となります。
大きなタイヤ外形と細い幅のため、タイヤに入れられる空気量(エアボリューム)が少ないためです。

タイヤメンテナンスの必要性

速く走るために細いタイヤを採用したクロスバイク、そのタイヤは性能と安全性維持のため、定期的な空気圧管理が必要となります(空気圧は高くなるほど、時間経過によって抜けてしまうため)。
クロスバイクのタイヤでは、「1週間に1回、少なくても2週間に1回」は空気を入れる(チェックする)というのが一般的です。
この空気圧管理は、普段のパンクリスクを回避する上でも非常に大切なメンテナンスとなります。

フロアポンプを買う理由

「定期的な空気圧管理が必要なのはわかった、でもわざわざ新調する必要ないんじゃないの??」
ここまでの説明だとまだフロアポンプを買う理由としては弱いと思うため、もう少し補足します。

クロスバイクのタイヤは高い空気圧が必要なため、空気を入れるバルブの形状がママチャリと異なります。
「仏式(フレンチバルブ)」というタイプです(ちなみに、ママチャリに採用されているのは英式が多いと言われています)。
このバルブ形状の違いがポンプを新調する最大の理由となります。

また、空気圧チェックの際に、そもそも今の状態がわからないとチェックができません。
後述しますが、クロスバイクの細いタイヤはエアボリュームの範囲がシティサイクルより狭いこと、空気圧による特性の違いが大きく出てしまう点があるため、そのメンテナンスには空気圧の見える化が必須となります。

  1. フレンチバルブに対応したポンプが必要
  2. 空気圧の見える化(エアゲージ機能)が必要

この2つの要素を満足するため、クロスバイクのタイヤメンテナンスには「フレンチバルブに対応した、エアゲージ(空気圧計)付フロアポンプ」が必要となります。

クロスバイク向けフロアポンプ

普段使い用

一家に一台的に常備するのはこの辺が良さそうです。

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対応バルブ:米式、仏式は自動切り替え式ヘッド。英式バルブには付属のクリップで対応
空気圧上限:約1100kPa。空気圧ゲージ装備※英式バルブへの使用の場合、構造上、空気圧ゲージは正しい数値が表示されません。

遠出用

ロングライドを楽しむ人には、出先のパンク対策としてこちらの携帯用などもおすすめです。
(携行用商品のため適正空気圧まで入れるのはちょっと大変みたいで、普段使い用とは分けた方が無難そうです)

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軽量コンパクトなアルミボディで持ち運びに便利なミニポンプ。
自転車取り付け用のフレームアタッチメント付きで持ち運びも簡単。
空気が入れやすくなるフットステップ装備。
付属のアダプターを使用すれば、ボールや浮き輪にも使用可能。

クロスバイク(フレンチバルブ)の空気圧調整方法

クロスバイクの空気圧調整方法を図解します。
使用したポンプは私のBontrager製Floor Pumpですが、フレンチバルブ用ポンプは基本同一です。

私のTREK FX3は標準で「ボントレガーAW1タイヤ(700×32C)」というタイヤを装着しており、その空気圧の一般的な推奨値は「6bar(85psi)」となります。
空気圧はどのタイヤでも下限値~上限値が設定されており、その値はタイヤ毎に異なります。
また、この設定値は一般的にタイヤ幅が細くなるほど高くなります。
タイヤ側面に記載されてますのでご自身のタイヤの値を確認してみて下さい。

1.最初の状態(フレンチバルブ)

フレンチバルブ外観

2.黒キャップを取り外し、バルブ先端部を手で回す

フレンチバルブ先端を手で回す図

3.バルブ先端が最上部にくるまで回す

※この状態でバルブを下に押すと空気を抜くことができる

フレンチバルブ先端を手で回し一番上まで

4.ポンプヘッドをフレンチバルブに差し込み、レバーを引き起こす

ポンプヘッドを差し込みレバーを引き起こす図

5.この状態でポンピングすると空気が入る

※ポンピングした際にヘッド付近より「シュー」と音がする場合はヘッドとバルブのロックが不適切な状態になっているため、もう一度セットしなおす(ヘッドをバルブに対して垂直にセットするのがコツ)

ポンピング可能状態

6.エアゲージ(赤印を設定値に合わせておくと便利)

ポンピングすると、押し切ったところで赤い針が上がる。事前に目標値にをセットしておくと便利。
写真は私のTREK FX3標準タイヤの推奨値「6bar(85psi)」にセットした例

エアゲージの目盛り

7.空気圧調整が終了したら逆の手順でポンプヘッドを取り外す

2~3項で緩めたバルブ先端を忘れずに閉めておくこと!(空気漏れの原因となる)

その他

せっかくなので、空気圧管理以外にもクロスバイクのタイヤについて知っておきましょう。

クロスバイクタイヤの規格とサイズ特性について

購入前にいろいろなクロスバイクをwebで見比べていると、以下のようなタイヤサイズ表記を見かけます。

「700×28C」

こんな表記ありますよね?
これはWO規格というロードバイクやクロスバイクに使用されるタイヤの規格表記です。
それぞれの値は外形、幅、リムの大きさを意味しています。

  • 700 タイヤの外形(単位はミリメートル)※27インチ径に相当
  • 28  タイヤの幅 (単位はミリメートル)
  • C   リムの大きさ

通常、クロスバイクだとタイヤ外形とリムの大きさはどれも共通で、タイヤ幅が機種によって異なります。
私が所有しているTREKのFX3はタイヤ幅「32C」ですがGIANT ESCAPE R3は「28C」。
TREK FX3はクロスバイクの中では太目のタイヤと言われており、GIANT ESCAPE R3は標準的なサイズだと思います。
ロードバイクなんかだと太さの主流は25Cくらいかな?23Cとか、要はクロスバイクよりも細くなります。

タイヤ外形の違い

  • 大きい
    漕ぎ出しが重い
    スピード維持はしやすい
  • 小さい
    漕ぎ出しが軽い
    スピード維持が難しい

タイヤ幅の違い

  • 広い
    スピードが出しにくい
    乗り心地が良い
    パンクのリスクが低い
  • 狭い
    スピードが出しやすい
    乗り心地が悪い
    パンクのリスクが高い

タイヤサイズの違いがこのように、特性の違いにつながります。
タイヤ幅の違いで初心者向けなのは「幅が広い」方です。

ここではタイヤサイズの違いによる特性を表していますが、前項で少し書いたように、同じタイヤでも空気圧調整によって特性は変化します

  • 空気圧高め
    スピードが出しやすい
    乗り心地が悪い
  • 空気圧低め
    スピードが出しにくい
    乗り心地が良い

使い方などによっても好みの空気圧は変わってくると思いますので、もし興味があれば調整して違いを確かめてみるとおもしろいかと思います。
このようにタイヤ一つとってもサイズの違いから銘柄の違いに至るまで非常に奥深いものがあり、その変化を楽しめることはクロスバイクの素晴らしい点だと思います。

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【注意】
極端に高い空気圧はタイヤのバースト(破裂)を誘発する原因となり、逆に低い空気圧だとタイヤがリムから外れたりと、どちらにしてもリスクが高まり非常に危険です。
タイヤの空気圧は安全性を考慮に入れ、充分注意して調整してください。

タイヤの寿命について

タイヤは消耗品です。
溝が無くなったり、ひび割れが目につくようになったら交換時期と理解して、速やかに交換して下さい。
また、乗車回数が少なく溝が残っていたとしても3年を目途に交換するのが良いと言われています。
(保管場所が屋内か、屋外かでも変わってきます。当然、雨風や直射日光にさらされる屋外の方が厳しい条件となります)
ゴム製品である以上使わなくても経年劣化は進んでおり、またタイヤは路面と接する唯一の部品ですので、安全性を優先してなるべく早期に交換すると良いでしょう。

まとめ

クロスバイクのタイヤメンテナンスから、規格やサイズによる特性の違いなどについてまとめてみました。

最後に繰り返しになりますが、タイヤは路面と接する唯一の部品です。
バイクから発生する加重を受け止めたり、荒れた路面を安全に乗り越えたりと非常にタフな使用状況にある部品です。

安全性を意識し、充分注意して扱って頂けますようお願いします。